チョンボクチュク전복죽

説明:アワビの粥

標準価格:1人前700010000ウォン

場所:刺身店など

辛さ:−−−

一言:数あるお粥の最高峰

 

(卵黄を落したチョンボクチュク。)

 

【チョンボクチュク】

アワビの粥。チョンボクとは漢字で全腹と書きアワビを表す。チュクは粥のこと。済州島の名物料理として名高く、栄養価が豊富であることから、疲労回復、栄養補給の目的で食べられることも多い。薄切りにしたアワビをゴマ油で炒め、米を足してさらに炒めた後、水を加えて煮詰めて作る。味付けは塩、または醤油で薄く仕上げ、最後に卵黄を乗せて混ぜて食べる場合もある。海産物を専門とする刺身屋、または日式料理店などで食べられ、またホテルの朝食メニューに加えられている場合も多い。アワビは粥に調理するほか、刺身や蒸し物、スープなどにしても食べられる。貝類を利用した粥としてはカキ粥、ムール貝の粥などがあげられる。

 

【チョンボクチュクの歴史】

新石器時代の貝塚からはカキ、サザエなどとともにアワビの殻も出土しており、古くから食用として利用されていたと考えられる。李朝時代の料理書にもアワビに関する記述は多く、1611年に書かれた『屠門大嚼』には済州島で産するアワビに関する記述があり、1670年頃に書かれた『飲食知味方』には生のアワビを保存する方法、乾燥アワビの調理法が書かれている。宮廷宴会の食材としても重要な位置にあり、1719年の『進宴儀軌』、1827年の『進爵儀軌』にもアワビ料理が記録されている。アワビ粥の記述としては1715年の『山林経済』、1766年の『増補山林経済』などに見られ、古くから親しまれてきた料理であることがわかる。

 

【コラム】 〜王様と粥〜

アワビ粥のみならず宮廷料理にはたくさんの粥がある。李朝後期、王様の食事は起きてすぐに食べる朝食前の粥から始まった。普段着のままで食べるこの粥膳を初朝飯(チョジョバン)といい、朝の7時頃に食べたといわれる。その後10時頃に朝水刺(アチムスラ)と呼ばれる朝食を食べるが、こちらはきちんとした五汁十二菜の食事となる。その朝食の前なので、粥膳は少しの副食、汁気の多いキムチなどだけで簡単に食べるものだ。粥は日によって代わり、黒ゴマの粥だったり、松の実の粥だったり、牛乳粥だったりする。粥につく副食には、細かくほぐした干し明太、揚げたコンブなどが出たそうだ。現在でも朝食に粥を食べることは多いが、これも古くから伝わる文化のひとつである。1827年頃に書かれた『林園十六志』にも、朝起きてすぐに粥を1膳食べると胃腸によいと書かれている。