みんなのコリ梅
002-テジモリの韓国縦横無尽うまいもの探し(任実編)
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<テジモリの韓国縦横無尽うまいもの探し 全羅北道その1(任実編)>
任実は全羅北道の田舎町で、 味の都全州と春香伝で有名な南原のちょうど中間にある。 唐辛子が有名な産地で、市場の中には唐辛子専門の組合がある。 コチュジャンの故郷、淳昌とも隣り合わせだ。 景色は見渡す限り山と畑だけ、綺麗な湖もあって、 とにかく水と空気が美味しいところ。 全羅北道(特に全州)はとても美味しい水に恵まれている。 だから野菜が美味しく、その野菜を使ったピビンパプが有名になったのもうなずける。 その水タンクがあるところが任実だ。 全州で家に泊めてもらっていた友人の実家が任実で農家をしているということで、 そこへ唐辛子を見に行く。全州市内から約1時間。 建物は水原で見た民俗村そのもの。 時期が遅く、実っている所は見られなかったが、 乾燥させているところは見ることができた。 |
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(左)任実の入口にある看板 (右)唐辛子を乾燥させているところ |
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街の市場で見たものより、ほんの少し生っぽい。 ひとつ手にとってかじってみる。 あ、甘い! なんと唐辛子は甘いのだ。 口の中にふわーっと甘さが広がる。 その後、じんわりと辛さを感じてくる。 全羅道の唐辛子は独特のヒリヒリ感があり、 これ以上はツライなって言う寸前で辛さが消えていく。 後味も痛みがなくとても優しい。 OK! これに決める。 “わにゃわにゃわにゃ”ってやっているうちに60斤(36kg)全て買う事になってしまった。 “今年は雨で唐辛子が不作だから、良い物は高いのよ” それでも価格は納得のいくもので、 街の市場の半額以下で手に入れることができた。 喜んでいるたのもつかの間、 “さあ、これからが大変なのよ” まず、「へた」の部分を手作業でちぎっていく。 次に種を器に取り出し、赤い部分だけにしていく。 この作業をすることで、あざやかな赤色の粉唐辛子ができあがる。 “キムチにすると色の違いがもっとわかるよ” 種やへたを一緒に挽くとオレンジ色になってしまうらしい。 60斤の唐辛子をすべて手作業で行う。 4人で半日かけて完了。 これを農協で機械にかけ、荒挽きにしていく。 種は捨てるわけではない。種だけの粉唐辛子を作る。 種はコチュッシと言うのだそうだ。 “料理に刺激が足りない時に混ぜてみなさい” 全羅北道の料理が美味しいのは、唐辛子ひとつとっても、 このこだわりがあるからだと身をもって知ったのだった。 トランクに入りきらず、リアシートにまで詰め込まれた大量の赤いダイアモンド。 韓国に来た目的がひとつ達成された。 |
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(左)唐辛子を買った農家。 (右)農家の調理場 |
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唐辛子のへた取りをしていた時だ。 それにしても周りがうるさい。バウバウ! 犬をたくさんかっているらしい。バウバウ! 飼育小屋に無数の犬。バウバウ! バウバウ バウバウ! もちろん食用犬だ。 30匹くらいの飼育小屋が5棟あった。 中はきれいにそうじされていて、1匹ずつきちんと並べられている。 餌の配合なども細やかに調整されているそうだ。 あくまで食用として育てている為、人になつかせないらしい。 だから人を見るとメチャメチャほえる。 “ウチの犬は特に美味しいのよ。近くにお肉を卸しているお店があるから、帰りに食べてみなさい” ってことで、いよいよポシンタンを初体験することになる。 ちゃんとした農場を見たおかげで、抵抗なく挑戦することができそうだ。 お店と言うより、広い縁台に簡単な屋根がついている。 看板もわかりにくい。 だが、平日だというのにソウルナンバーや釜山ナンバーの高級車が次々とやってくる。 メニューは補身湯ひとつだけ。これは期待できそうだ。 |
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食用犬舎と食用犬。 |
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とてもおいしかった補身湯。 |
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トゥッペギに1人前づつ入れられた補身湯が湯気を立てながら運ばれてくる。 恐る恐る臭いをかいでみる。犬臭さはない。 それどころかとても食欲をかきたてる香りだ。 まず、スープを一口…。 おお、コクがあってウマい。ついもう一口。 中をかき混ぜると、肉の塊がゴロゴロ。 こんなに入れなくてもって位入っている。 肉を一切れ、赤いヤンニョムにつけて食べてみる。 長い間、各種のスパイスの中で茹でられた肉はとても柔らかい。 飲み込んだ後しばらく後味を心配してみたが、 嫌な臭いが残るどころかとても後味が良い。 肉、スープ、ご飯、山菜の順で繰り返し口に運ばれていく。 多分、今まで僕が食べた肉のスープの中で1番美味いのではないだろうか。 日本人だということで心配そうに見ていた食堂のアジュンマーも、 ワシワシ、ハフハフやっている姿を見て、にっこり。 僕の中で、補身湯は数ある韓国料理の中でも1,2位を争う位美味かった。 このお店、補身湯は夏〜初秋の間だけ、 後の季節は野生の鹿のスープを扱っているらしい。 機会があれば鹿もぜひ味わってみたいものだ。 |
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