コリ梅

160-釜山の人が喜ぶ店

 

 

先日、釜山出身の方と食事に行った。

日本料理を食べようということだったので、

浅草にある知人行き着けの店へと足を運んだ。

 

雷門前での集合を予定していたが、

 

「どちらにいらっしゃるんですか?」

「寺の前にいるよ!」

「雷門でなく寺の前ですか?」

「雷門はわからないけど寺の前!」

 

「浅草寺の本殿前まで来ましたけどどちらですか?」

「寺の前で交番の横!」

「交番ってそれ雷門のところじゃないですか!」

「うん、寺の前」

「いま戻りますから待っていてください!」

 

などといったやり取りがあったのはご愛嬌。

無事に落ち合うことができ、目的の店へとたどり着いた。

 

そこは路地の奥にある民家風の店舗で、

日本を感じるにはちょうどよさそうな雰囲気だった。

なかなかいいところを選んだな、と思っていたら、

その横で釜山出身の方も、

 

「おお、ここはいい店だな」

 

と満足げな笑顔を浮かべていた。

 

「気に入りましたか?」

「うん、ここは釜山の店だな」

「釜山? いえ、日本料理の店なんですが……」

「うん。わかっている。でも釜山だ」

「???」

 

最初、何の話かわからなかったが、

視線の先を追いかけてみると、店の看板が釜山だった。

 

「釜めし ○○○」

 

釜めしの釜は、釜山の釜。

もちろん釜山料理とはまったく関係ないが、

印象として好感を持ったということらしい。

 

釜山の人を接待するのなら釜めし店。

そんな裏技を学んだ1日だった。

 

 

20060821

 

 

 

戻る