コリ梅
146-くちびるに角が生えた話
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先日韓国に行った際、寒さと乾燥のために、 くちびるがパリパリにひび割れてしまった。 渇きを癒すために、れろれろ舐めていたのが悪かったらしい。 リップクリームを買わねばと思いつつ、 いくつかのコンビニを回って見つからなかったのも痛かった。 「これはいかんなあ」 と、思いつつ、2日ほど放置していたら、 くちびるの両端がパンパンに腫れ上がってしまった。 次はこれが弾けて血がにじみ、中が膿んでぐずぐずになる。 みっともないし、食事をするのもままならない。 もっと早く処置すべきだったと後悔してももう遅い。 鏡をみるといかにもひどい顔であった。 上くちびるの一部がぼこんと赤く腫れているので、 まるでくちびるに角が生えたようにも見える。 それだけでも充分に悲しい出来事だったが、 さらに不幸だったのは、そこが韓国だったこと。 韓国人は思ったことを隠すようなことはしないので、 人と会う度ごとに、 「そのくちびるどうしたの!?」 と心配された。 友人、仕事で会った人、宿泊先の人、飲食店の店員。 果ては道ですれ違ったおばちゃんまでもが僕のくちびるを心配した。 心配してくれるのは嬉しいが、こう度々になると煩わしい。 どうしたものだろうかと悩んでいると、 友人が機転をきかせ、よいアイデアを提供してくれた。 「そのくちびるどうしたの!?」 「いやあ、昨日ちょっと彼女に噛まれまして」 まさに当意即妙の答えだった。 これまで悩んでいたことが嘘のよう。 心配してくれた人も、例外なく噴き出して笑った。 むしろ場の雰囲気を和ませるほどである。 ものは考えよう。 くちびるに角が生えるのも、そう悪いことではない。 2006年01月15日 |
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