コリ梅
145-新大久保社長へのインタビュー
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韓国ブームを反映し、2005年さらなる飛躍を遂げた「新大久保コリアンタウン株式会社」。その勢いは留まるところを知らず、コリアンタウン業界はおろか、他業種からも熱い注目を浴びている。右肩上がりの成長はどこまで続くのか。トップの新大久保社長にインタビューを行った。 聞き手:八田 靖史(週刊コリ梅記者) ――2005年も素晴らしい業績でした。 新大久保社長(以下新):ありがとうございます。韓国ブームとはいえ、ちょっと出来すぎという感もありますね。多くのお客さまにご愛顧頂き、本当に感謝しています。 ――1年間の具体的な成果を振り返っていかがですか? 新:まず韓流関係の店舗を多数展開できたのが大きかったと思います。職安通りの「コリアプラザ」、大久保通りの「韓流館」を筆頭に「K star plus」「韓流スター」など、町のあちこちを網羅するほどの数になりました。まだ工事中ですが「大使館 別館」があった場所にも韓流関係の店舗を準備中です。ドラマ、映画のDVD、音楽CD、韓流グッズなどを求めてやってくるお客さまが、何軒もハシゴをしていく過程で、町全体を知って頂くことにつながっていったと思います。 ――「コリアプラザ」「韓流館」は大きなリニューアルもありました。 新:「コリアプラザ」は8月、「韓流館」12月にリニューアルオープンしました。今の新大久保はやっぱり韓流抜きには語れませんからね。力を入れている部門です。 ――宣伝部門にも力を注がれた印象がありますが。 新:ええ、お客さまが増えるにつれ、エリアがどんどん拡大しています。新大久保駅を中心に、東は明治通り、西は小滝橋通りあたりまでが我が社のエリアになりますね。広いエリアでお客さまが困ったり、迷ったりしないよう、9月に「コリアンタウンガイドセンター」をオープンさせました。こちらでは飲食店の紹介や予約、また新大久保のガイドマップの提供などを行っております。 ――飲食店もずいぶん増えたように思います。 新:今年は豚焼肉に力を入れた1年でしたね。とにかく新大久保の目玉になるものが必要だろうと思い、日本ではまだあまり知られていなかった豚焼肉の店舗を重点的に強化しました。ちょうどBSE問題で牛焼肉が厳しかったというのもあり、新大久保での焼肉は豚方面で特色を出すようにしたんです。おかげさまで、豚焼肉を目当てに新大久保にいらっしゃるお客さまというのもだいぶ増えました。 ――店舗を増やすにあたっての工夫などはあったのですか? 新:ええ、例えば韓国の豚焼肉といいますと、サムギョプサル(豚バラ肉)、テジカルビ(豚カルビ)が有名ですが、これだけではお客さまに飽きられてしまいます。できるだけ店ごとに特色を持たせつつ、かつ本場の最新の流行も取り入れるように致しました。例えば、これは昨年からの話ですが「オムニ食堂 大久保店」「鐘路本家」では大釜に入れてスコップで焼く、3秒サムギョプサルという料理を提供しています。「豚さま」では巨大なすずりで肉を焼きますし、「ガムザゴル」「まだん」では釜フタを使用したサムギョプサルを出しています。焼き方だけでなく、「豚菜」「てじまうる」といった店では特別なブランド豚を使って差別化を図りました。他にも「とんちゃん」「モイセ」「豚カン」「とんプリンス」「豚家」など豚焼肉の専門店だけでも相当な数になりましたので、それぞれの特色をもって楽しんで頂けると思っております。 ――今後も豚焼肉の店は増えていきますか? 新:豚焼肉の店も増えますし、焼肉以外の豚肉料理も提供していければと思っております。8月には「ポッサム」というお店がオープンしましたが、このお店は名前の通りポッサム(茹で豚を白菜などで包んで食べる料理)がメインです。12月には「マンナ」というテジカルビチム(豚カルビの鍋)の専門店もできました。カムジャタン(豚の背骨とジャガイモの鍋)の専門店も「松屋」「宗家ガムジャタン」「元気カムジャタン」など、すでに多数あります。今後はさらに奥深い韓国料理の世界をご提供できるようになると思います。 ――専門店という形の店も増えているように思いますが。 新:これまでは韓国料理そのものの知名度が低かったので、「韓国料理店=韓国のどんな料理でもある店」というスタイルが一般的でした。すでに多くの方からご愛顧を頂いている「梁の家」「ハレルヤ」「グリーン食堂」「オムニ食堂」「コリアスンデ家」あたりが代表格になると思います。ただ、近年の韓国ブームによってずいぶん多くの韓国料理が知られるようになり、専門店化という道もぐっと開かれてきました。9月にオープンした「鳳雛チムタク」、11月にオープンした「BCDトーフハウス」などはその好例です。前者はチムタク(丸鶏の甘辛煮)、後者はスンドゥブチゲ(柔らかい豆腐のチゲ)の専門店。こうした店が増えることによって、お客さまがその日の気分によって行く店を選ぶことができます。行きつけに店にすべての料理があるというのも魅力ですが、専門店ならではの味も大きなセールスポイントになると思います。他にも「高麗参鶏湯」「新村ヘジャンクク」「楽園餅cafe」「菜彩厨房さんぱ家」などさまざまな種類の専門店が今年オープンしました。「ソムンナン飯店」「ジャジャンハウス」といった韓国系中華料理店も今年オープン組ですね。珍しい地方料理を集めた「ジャンチジャンチ」というお店も、専門店の範疇に入ると思います。 ――いまお話に出た「鳳雛チムタク」「BCDトーフハウス」はチェーン店です。こうした外部の店舗が流入するケース、またそれとは反対に既存店が新大久保以外のエリアに進出していくケースも増えているように思います。 新:おっしゃるとおりです。例えば、先ほど例にあげた「梁の家」は西荻窪に、「ハレルヤ」は青山、「グリーン食堂」「オムニ食堂」は赤坂に進出しています。また「大使館」も六本木に支店がありますね。我が社の立場からすれば新大久保ブランドの流出ということになりますが、逆に考えると他社の勢力エリアで知名度を売っていうるということにもなります。「鳳雛チムタク」のように他社(渋谷)から新大久保に来るケースもありますし、むしろ業界全体の活性化というメリットのほうが大きいと考えています。自社内だけでの利益を考えていては、5年、10年先の未来を構築することができません。 ――業界全体の現状、また特に注目されている他社などはございますか? 新:韓国ブームは新大久保に限った話ではないので、業界全体が右肩上がりに推移しております。そのぶん競争も激化しているので、我が社としても安心してはいられません。老舗格の「赤坂コリアンタウン株式会社」「上野・日暮里・三河島コリアンタウン株式会社」さんあたりは最大のライバルですし、最近めきめきと頭角を現しつつある「渋谷流行系コリアンフーズ株式会社」「六本木ヒルズ族御用達系韓食社」さんも脅威ですね。しかし、先ほども言ったように我々はライバルでありつつ、業界全体としてみれば仲間でもあるわけです。それぞれが切磋琢磨しつつ、全体の底上げを目指すことがもっとも大事なことだと思っています。 ――最後に2006年に向けての展望をお願い致します。 新:2004年、2005年と韓国ブームのおかげで、ずいぶんと新大久保コリアンタウン株式会社の存在が知られるようになりました。なんだかよくわからない町という印象から、1度行ってみたい町、に変化を遂げている過渡期にあると思います。ただ、まだまだ韓国が好きな人以外には足を踏み入れにくい側面もあるようなので、そのあたりをクリアしていくのがいちばんの課題ですね。弊社のことをよく知ってもらえるよう、各メディアにも働きかけて情報を提供していくことが重要になるはずです。韓国を身近に感じられる町というポイントを上手にアピールしていけば、いつかはテーマパークのような存在にもなれると信じています。 ※注意:この話は新大久保のコリアンタウンをモチーフにしたフィクションです。登場した店はすべて実在しますが、この話と直接の関係は一切ありません。 2005年12月30日 |
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