コリ梅

069-ほろ酔い峠からの撤退

 

 

「戦況はどうだ?」

「はっ。我が軍は現在、ほろ酔い峠にてビール軍と戦闘中であります。戦況は我が軍に有利で、兵たちは余裕を持って進撃しております」

「そうか」

「隊長、今後の進軍予定はいかがいたしましょう」

「ビール軍撃破ののち、ほろ酔い峠から酩酊高原を目指す」

「酩酊高原というとマッコルリ軍が守備を固めております」

「そうだ。ビール軍撃破で勢いに乗っているうちに酩酊高原をとる」

「わかりました」

 

「大変です!!」

「どうした」

「千鳥足渓谷から伏兵の急襲です!!」

「伏兵!? いったいどこの軍だ」

「眞露将軍率いる焼酎軍です」

「なんだって!?」

「焼酎軍はイッキ飲みの陣を敷き、すでに突撃態勢に入っております」

「しまった。それはまずい」

 

「隊長、ご命令を」

「むむむ、やむを得ん。ビール軍を撃破したら酩酊高原に向かわず、ほろ酔い峠を死守だ。そこで焼酎軍を迎え撃つ」

「ほろ酔い峠で持ちこたえられるでしょうか?」

「持ちこたえなければならん。ほろ酔い峠を奪われたら逃げ道は泥酔盆地しかない。あそこに追い込まれたら我が軍は終わりだ」

「わかりました。兵に檄を飛ばします」

 

「伝令! 伝令! 伝令!」

「どうした!!」

「大変です。敵に援軍が到着しました」

「援軍だと!? 焼酎軍か?」

「焼酎軍とビール軍の両方に援軍が到着しています!」

「なにぃっ! どこの部隊だ」

「焼酎軍には百歳酒軍、ビール軍には洋酒軍です」

「百歳酒軍に洋酒軍だと!?」

「はい。両軍は五十歳酒連合軍、爆弾酒連合軍と名前を変えこちらに向かっています」

「げげげぇ、最悪の事態ではないか。こ、これはもうダメだ。撤退するぞ。撤退、全軍撤退!!」

「わかりましたぁ!!」

 

「ああっ、隊長!」

「どうした!?」

「退路を絶たれました! 昏睡川のフィルム橋が切られています!」

「フ、フィルム橋が切られたぁ!?」

「フィルム橋が切れたらもう逃げられません」

「ななな、なんと……」

「隊長、我が軍は、我が軍は……」

「ぐぐぐ」

「ああ意識が、意識が、意識……」

 

2003年08月23日

 

 

 

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