コリ梅

053-臭いモヤシにはフタ

 

 

その日、僕はビビンバを作っていた。

ホウレンソウのナムルや、炒めた牛肉などの具を、

ひとつひとつ手間をかけて作っていた。

そして最後に豆モヤシのナムルを作った。

 

鍋に湯を沸かし、豆モヤシを投入する。

軽く茹でて、後はゴマ油、塩、ニンニクで味を付ける。

そうたいした技術がいるわけではない。

僕は鍋を火にかけたまま、他の作業を始めた。

 

するとその時。

韓国人の友人が横から口を出した。

 

「おい、フタをしなきゃダメじゃないか。」

 

僕は、彼のあまりにもきっぱりした口調に少し驚いた。

 

「モヤシを茹でるときは、フタをしないと臭いが出るんだぞ。」

 

彼は大真面目な顔でそう言った。

少し意外なくらい、真剣な表情だった。

僕は少し戸惑いながらも、言われた通り、鍋にフタをした。

 

このモヤシとフタと臭いの関係性については、

その後も同じことをあちこちで聞かされた。

どうやら韓国では広く一般的な認識であるようだ。

 

モヤシを茹でるときはフタをせよ。

 

きっとそれは僕ら日本人が言う、

初めチョロチョロのようなものなのだろう。

 

2003年05月19日

 

 

 

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