サメガレイなる日々

001-日韓姉妹都市の考察

 

 

岐阜県の各務原市が熱い。

 

各務原市は韓国の春川と姉妹都市の関係にあり、

『冬のソナタ』ブームにのって、数々のイベントを開催している。

 

ドラマの中に登場したロケ地を再現したり、

写真展の開催、ドラマの秘蔵映像放映などを行っている。

「冬ソナストリート」と命名された通りも誕生し、

有名な南怡島のベンチまで持ってくるといった熱の入れようだ。

 

いまや、全国から冬ソナファンが各務原市に押し寄せ、

地域振興のイベントとしては破格の成果を挙げている。

各務原市は冬ソナファンのメッカになりつつある。

 

こうした話を耳にしてふと思った。

 

各務原市がこうして韓国との関係を深めているのは、

ひとえに姉妹都市という関係にあるからである。

 

国と国ではなく、自治体レベルでの日韓交流。

これは日本全国で行われているはずだ。

冬のソナタ人気で各務原市だけが突出して見えるが、

姉妹関係にある都市は他にもたくさんあるはず。

 

いったいどのような都市が姉妹関係にあるのだろう。

 

ということで、少し調べてみた。

資料としたのは、『全国市町村要覧(平成16年版)』。

ここに全国自治体の姉妹都市が一覧で出ている。

 

資料とした『全国市町村要覧(平成16年版)』は、

平成16年4月までの情報を掲載しているもので、

その後、市町村合併により名前が変わっている自治体もある。

今回の考察には加えなかったことを予め断っておく。

 

 

調べてみると、なんと驚くべきことに、

102もの自治体が韓国の市や町と姉妹都市の関係にあるのだった。

各務原市のような韓国フィーバーは、

あと100ヶ所以上の市町村でも起こりえるのだ。

 

ざざざざっと眺めていくと、色々と面白いことに気付いた。

 

102ヶ所というと、各都道府県で2ヶ所以上という計算になるが、

県によって韓国との関係にだいぶ温度差があるようだ。

明らかに姉妹都市の多い県と少ない県がある。

 

例えば滋賀県は6つの市町村が姉妹関係にある。

福岡県も5つの市町村が韓国の自治体と姉妹提携しており、

中でも北九州市と宗像市はそれぞれ2つの自治体と姉妹関係にある。

 

1番多いのは鳥取県の7市町村であった。

鳥取市、米子市、倉吉市、八東町、東伯町、淀江町、智頭町の7つ。

加えて鳥取県自身も江原道と姉妹関係にある。

 

鳥取県と江原道は結びつきが深いようで、

鳥取市と倉吉市を除く残りの5自治体は、江原道の自治体と姉妹関係にある。

どのような経緯でそうなったのか、非常に興味深いところだ。

 

その逆に、まったく姉妹関係を結んでいない県もある。

 

岩手県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、富山県、長野県、

静岡県、愛知県、三重県、徳島県、愛媛県、高知県、沖縄県。

 

沖縄県などは済州島あたりと縁がありそうだが、

同じ南の島同士でも姉妹関係に至るまでの交流はないようだ。

 

ちなみに済州島が姉妹提携を結んでいるのは、

 

兵庫県三田市 ― 済州道北済州郡

和歌山県和歌山市 ― 済州道済州市

福岡県宗像市 ― 済州道南済州郡城山邑

佐賀県唐津市 ― 済州道西帰浦市

大分県別府市 ― 済州道済州市

 

の5市である。

 

一見しただけでは、どんな関係があるのかわからない。

それぞれに交流を深めるだけのいきさつがあったのだろう。

 

 

見ただけで姉妹関係になった経緯が連想されるところもある。

 

滋賀県信楽町 ― 京畿道利川市

 

滋賀県の信楽といえば焼き物で有名な町。

そして京畿道利川市といえば陶磁器のメッカだ。

互いに焼き物の里として全国に名を馳せる。

焼き物つながりで生まれた姉妹関係に違いない。

 

 

奈良県奈良市 ― 慶尚北道慶州市

 

というのも、関係が容易に想像できる。

どちらも古都として世界的に有名な市だ。

 

そういえば慶州市内にある隍城公園を訪れた際、

園内に「奈良公園」という一角を見つけたことがある。

この奈良は姉妹都市の奈良から名付けられたという話を、

公園の碑で見て「ほー」と感心したのを覚えている。

 

 

広島県呉市 ― 慶尚南道鎮海市

 

というのは軍港つながりだろう。

どちらも軍港の町として栄えた土地だ。

 

呉市のホームページを見ると、鎮海市に司令部のある韓国海軍練習艦隊が、

親善訪問のため呉市を訪れたのがきっかけと書いてあった。

 

 

山口県下関市 ― 釜山広域市

 

というのも、納得しやすい関係である。

関釜フェリーが古くから航路を結んでいたように、

どちらも日韓の玄関口として人々が往来してきた土地だ。

 

 

という感じにずらずらと眺めていたところ、

「!?」という姉妹都市を発見した。

 

島根県大田市 ― 大田広域市

 

こ、これはやはり名前が同じだからなのだろうか。

 

大田市(おおだし)と大田市(てじょんし)。

「名前が同じということで、ぜひ姉妹関係に!」

という会話があったように思えて仕方がない。

安直すぎる気もするが、交流の始まりなんて案外そんなものかもしれない。

 

 

すると、これも同じようないきさつだろうか。

 

広島県三次市 ― 慶尚南道泗川市

 

「三」の「次」というと「四」である。

せっかくだから「四」のつく町を探して姉妹関係を結ぼう。

韓国に「泗川市」というところがある。

さんずいがついているが、まあいいだろう。

よし姉妹都市提携を提案してみよう!

 

というやり取りがあったに違いない。

詳しい事情は一切知らないが、

この見事さは狙ってやったとしか思えない。

 

 

こうして色々な想像をしていたら、だんだんと興味が湧いてきた。

 

それぞれの自治体に姉妹提携のいきさつを尋ねてみると、

日本と韓国の意外な結びつきを知ることができるかもしれない。

時間はかかるかもしれないがコツコツと研究したいテーマだ。

 

質問をまとめて各自治体にメールを送ってみようか。

 

うまく答えが返ってくるかはわからないが、

数を集めると、日韓交流の新たな姿が見えてくるかもしれない。

 

 

 

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