コリアうめーや!!メルマガバックナンバー
|
コリアうめーや!!第46号 <ごあいさつ> あけましておめでとうございます。 そして「セヘポンマニパドゥセヨ」。 ちょうど去年の今ごろも同じことを書きましたが、 これが韓国語でのお正月の挨拶です。 今日2月1日は、陰暦で1月1日。 韓国は陰暦で祝うため、今日がめでたいお正月です。 31日の金曜日から3連休。 眞露の留学生として韓国を旅行中の八田氏も少し休憩です。 韓国をぐるぐる回る美食探しの旅。 そろそろ終盤、帰国まであと少しとなりました。 帰国日は6日。最後まで最善を尽くそうと思います。 さて、コリアうめーや!!第46号。 地方の名物料理の予定でしたが、やはり旅先。 まだ整理の方がうまくいきません。 別な事情も重なりまして、 ソウルで食べたうまいものをもう1回続けます。 ずっと食べたかった念願の高級料理。 えびす顔でのスタートです。 <旨さとろーりカンジャンケジャン!!> だいたい八田氏の金銭感覚からいくと、 韓国での1回の食事は3〜5000ウォンの幅でなされることが多い。 日本円になおすと3〜500円くらい。 物価と照らし合わせても、さほどの贅沢はしていない。 普通の食堂でビビンバを食べるくらいの気持ちで、3000ウォン。 メニューによっては4〜5000ウォン出すときもあるが、 ちょっと高かったな、あるいはいいもん食ったなという印象である。 これが5000ウォンを超えると注文時に少し悩む。 名の知れた名店、地方の名物料理、めったに食べられない珍しいもの。 自分をきちんと納得させる理由付けがないと5000ウォン以上は出せない。 支払いが1万ウォンになると、これはご馳走である。 焼肉や鍋料理などみんなで食べる料理。 特別な場合でない限り、1万ウォン出して食事をしようとは思わない。 万が一、1人で1万ウォンの食事をしてしまったとしたら、 その日の日記は原稿用紙20枚の超大作になるだろう。
左から3000ウォン、5000ウォン、1万ウォンの料理。 もちろん人それぞれではあるが、これが八田氏の金銭感覚。 韓国ではこんな感じで毎日食事をしている。 その八田氏が。 なんと1人前4万ウォンもする料理を注文してしまった。 清水の舞台から紐なしでバンジージャンプをするくらいの勇気。 カレンダーに花丸をつけ、記念日として毎年祝えるくらいの一大事。 日記に至っては一気に4倍増で実に80枚。 超大作どころか大長編。誰が読むんだというくらいの量になる。 (日記はもともと自分しか読まないが) いつもお金がなくてピーピーしている八田氏に、 なぜそんな豪気なことが可能だったのだろうか。 ふっふっふ。 そう、眞露の留学生として旅行しているからである。 せっかくもらった奨学金。 有効活用しなかったらアホである。 今まで手が出なかった高級料理も今なら食べられる。 そうだ。今しかないのだ!! ということでソウルでも高級な町。 新沙洞(シンサドン)というところに繰り出してきた。 お目当てはカニである。 新沙洞にはカニ、アンコウ料理屋が並んでおり、 前号で述べた新堂洞(シンダンドン)のトッポッキ同様、 名物通りとして名を馳せている。
夜の新沙洞(シンサドン)。 この名物通りの中でも特に有名なひとつの店で、 カンジャンケジャンという料理を食べてきた。 カンジャンケジャンとはカニを醤油に漬け込んだ料理のこと。 様々なカニが用いられるが、ワタリガニがもっとも一般的である。 生のワタリガニを壷などの容器に入れ、ニンニク、ショウガ、糸唐辛子、ゴマ、そして沸騰させた醤油を注ぐ。そのまま3〜5日ほど寝かせておくと、醤油の味がよく染み込んだカンジャンケジャンが出来上がる。家庭の食卓にも登場するが、やはり高級料理という印象は拭えない。店によって多少の差はあるものの、今回八田氏が訪れた店では1人前ワタリガニ2匹で4万ウォンだった。 その4万ウォンのカンジャンケジャンを食べてきた。 1月某日夜。 鼻息荒く入店。席につくなりカンジャンケジャンを注文。 全身を襲う武者震い。よだれが滝のように流れ股のあたりを濡らす。 程なくして皿に乗ったおカニさまが登場。 思わず、へへーと頭が下がる。 下がったついでに、せっかくだからとジロジロ見る。 剥がされた甲羅部分がある。 真ん中から断ち切られ、さらに半分にされた足部分がある。 甲羅、足、足、足、足と、全身が5つのパーツに分解されている。 ジロジロと、そしてまじまじと見る。 つきでた足の根元からのぞく内臓。 その色合いがまた美しい。 醤油色に染まった身、黄色いカニミソ、オレンジの卵。 これぞ夢にまでみたカンジャンケジャントリコロール!!
うおお、うまそおじゃあ。 とおっても、うまそおじゃあ。 もんのすげえ、うまそおじゃああ。 右手「ただちに出動いたします。」 左手「応援に向かいます。」 脳「許可する。急げ!」 口「むしゃぶりつく準備できました。」 舌「味わう準備整いました。」 歯「いつでも噛み締められます。」 脳「よだれ分泌も忘れるな。」 口「ラジャー。」 箸など使っていられない。 手づかみ。両手。腕まくり。 カニミソで黄色くて、卵でオレンジ色のところにかぶりつく。 ちゅばっ。ちゅばちゅばっ。 わーっはっはっは。 これがもう、とろとろのバカうま。 甘くて甘くて濃厚で濃厚。 醤油の漬け汁が加わってまた絶品。 さらに肉の部分を吸い出してみる。 殻の間からずるりと口の中に放り出された生のカニ肉は、 口の中でてゅるりてゅるりと柔らかく踊る。 ミソや卵のときよりも醤油の味が強い。 肉の甘みと醤油の塩辛さ。影に潜む調味料の味。 恍惚の瞬間。 漬け汁の一滴が腕のあたりをつーっと静かに流れ落ちていった。 ここから後は無我夢中。 殻と殻の隙間から肉をすすり出し、 丁寧に丁寧に食べつくす。 付け根の複雑なあたり、足先の身まできっちりと食べたい。 もちろん甲羅の奥にひそんでいるミソも逃してはならない。 スミからスミまできちんと味わいたい。 ひとつ食べ終えたらすぐさま次に手を伸ばし、 手が汚れるのもかまわずバリバリと食べていく。 焼酎なんか飲んでいるヒマなし。 会話などしている余裕もなし。 ただただカニとの格闘に酔いしれる。 カンジャンケジャンは期待を裏切らない。 ただし最後にひとつ。 醤油漬けであるから食べ過ぎると塩辛い。 途中からつらくなるので適度で止めたようがよいようだ。 まるまるカニ1匹だとやや多い。 足が半分に甲羅ひとつ。 物足りなくて暴れるくらいでちょうどよい気がする。 <おまけ> カンジャンケジャンは焼酎のつまみとして人気があります。もちろんご飯のおかずとしても最高なのは言うまでもありません。甲羅にごはんを投入しての甲羅ビビンバもカンジャンケジャンの楽しみのひとつです。今回はカンジャンケジャンに加え、カニの卵のビビンバも頼みました。カニの卵にゴマ油と韓国ノリ。ぐるぐるかき混ぜて食べると、あまりのうまさに魂が裸足で逃げ出します。
甲羅にごはんを入れて甲羅ビビンバを作る。
ケアルピビンパプ(カニの卵のビビンバ)。 <おまけ2> この有名店では1日に400匹程度のカンジャンケジャンを作るそうです。つまりそれだけ消費されるということ。しかも卵の味が重要なのでメスしか使いません。そのあたりが値段の高さなのでしょう。漬け込み期間は5日。家でも作れるそうですが、「うちのようにはいかないさ」と笑顔で言われてしまいました。そりゃあそうでしょうなあ。 <お知らせ> 旅行中につきホームページの更新ができません。 写真のアップは帰国後の2月上旬になります。 http://www.koparis.com/~hatta/ <八田氏の独り言> 東海岸で毛蟹のカンジャンケジャンを見ました。 ズワイガニやタラバガニでも可能なのでしょうか。 もっとよだれ……じゅる。 コリアうめーや!!第46号 2003年2月1日 発行人 八田 靖史 hachimax@hotmail.com <戻る> |