コリアうめーや!!メルマガバックナンバー

 

コリアうめーや!!第31号

 

<ごあいさつ>

このメルマガを書いているのは、

6月14日。深夜1時を過ぎたところです。

配信される頃には結果が出ているでしょうが、

現時点では日本も韓国もW杯予選リーグ通過まであと1歩のところです。

日本はチュニジアに、韓国はポルトガルに、

引き分け以上の結果さえ残せれば、見事決勝トーナメントに進出。

前号を書いた段階では期待を叫びつつも、

正直なところ結果が出るかどうかは半信半疑でした。

ところがどっこい。両国ともにまさか、よもやの快進撃。

ベスト16まで目前と迫っているではありませんか。

ああ、ドキドキするなあ……。

天国か地獄か。結果は神のみぞ知るであります。

さて、コリアうめーや!!第31号。

しばらくうまいものの話が続いたので、

ちょいとネタをひねってみました。

韓国の食卓に欠かすことのできない名脇役。

W杯の派手さとは裏腹に、地味に地味にスタートです。

 

<食卓にヒュジあれ!!>

    

(左)食卓の脇には必ずヒュジ(紙ナプキン)が置かれている。

(中)ティッシュ型のヒュジ。

(右)ヒュジをハシやスプーンの下に敷いておく。

    

(左)新村にある延世大学の学生食堂。昼時は学生でいっぱいになる。

(中)学生食堂では食器を下げた後、行列のまま水を飲む。

(右)水を飲んだら、ヒュジで口を拭き鏡で確かめる。

 

みんながワールドカップで夢中になっているスキに、

小さい小さいことを地味に地味に語ってしまおうと思う。

ずっと前から書きたいとは思っていたが、

あまりにもミニマムな話題であるために躊躇していた。

 

全世界が歓喜と悲哀、興奮や暴動に猛狂っている今なら大丈夫かもしれない。

さりげなく、何気なく、書いちゃったもんねー。と、開き直ってしまおう。

小さい小さい食卓の隅っこの話である。

 

 

韓国の食卓に欠かせないものというと、まず何よりもキムチがあげられる。

 

韓国ではキムチのない食卓は考えられない。

外国料理であるカレーやトンカツにもキムチはついてくる。

韓国人の魂といっても過言ではなく、

食卓にキムチがない場合はモスクワ並の暴動が起こる。

 

必要不可欠な一品といえ、伝統と誇りの味は全世界的に評価されている。

数ある韓国料理を支える屋台骨。メインのメニューを引きたてる実力は、

サッカー代表チームにおけるサポーターのような存在とも言える。

韓国料理界の赤い悪魔。なんとも心強い。

 

次に韓国の食卓に欠かせないものは、ヒュジである。

 

韓国ではヒュジのない食卓も考えられない。

外国料理であるカレーやトンカツにもヒュジはついてくるが、

こちらは韓国人の魂でもなんでもなく、なくても特に暴動は起こらない。

 

極めて冷遇された存在といえ、献身的な活躍とは裏腹にまったく評価されてもいない。

サッカー代表チームにおける第3ゴールキーパーのような存在とも言える。

韓国料理界の無視された存在。なんともかわいそうだ。

 

 

食卓に欠かせない、ヒュジとは一体何か?

ヒュジは漢字で「休紙」と書かれ、つまりは紙ナプキンのことである。

ちり紙、ティッシュ、トイレットペーパーなどの類もみんなヒュジだ。

このヒュジ=紙ナプキンは韓国の食卓に隅っこで地味に地味に活躍している。

 

なーんだ。紙ナプキンかあ……。

と、ため息をついた、そこ、そこ、そこ!!

 

紙ナプキン様をバカにしてはならない。

韓国の食卓に紙ナプキンがなかった場合はとんでもないことになる。

常に食卓にあるから気にもとめないが、もしヒュジがなかったら。

想像だに恐ろしい状況が待っているのだ。

 

韓国料理にヒュジが欠かせない理由その1

「韓国料理には辛い料理が多い」

 

真っ赤な色をしたグツグツの鍋料理が韓国料理には多い。

唐辛子が大量に投入されており、食べるなり舌がヒーハー状態になる。

と、同時に唐辛子の辛味成分が全身の新陳代謝を促進。

体温の上昇、発汗作用などの現象を引き起こし、つまりは汗ダクになる。

 

オデコから玉の汗がしたたり落ち、ときには鼻水までもがズルズルになる。

ダラダラのズルズル。見た目に暑苦しいし、自分自身も不快極まりない。

こいつは困ったな。おいしい韓国料理が台無しだな。

と思ったその瞬間。食卓の脇には必ずヒュジが置かれているのだ。

 

これ幸い。早速ヒュジで汗をふき、鼻をぬぐう。

ヒュジがあるために安心して韓国料理に再突入できるのである。

 

 

韓国料理にヒュジが欠かせない理由その2

「韓国料理には赤い料理が多い」

 

これも唐辛子を大量に使用する韓国料理の特徴に由来する。

食べている間は気付かないが、この唐辛子が唇のあちこちに付着する。

食べ終わったあとにこの付着を拭わないと、気持ち悪いしみっともない。

 

食卓脇に備えつけてあるヒュジで口を拭うと、そこにはセクシーなキスマークが。

唇はもともと赤いので気付きにくいが、唐辛子には口紅なみの染色能力がある。

 

もしも口を拭わずにそのまま満員電車に乗り、

目の前のサラリーマンのYシャツにゴチンとぶつかったとしたら……。

それこそ消すことの出来ない一生の恥となることだろう。

 

そのほかにもヒュジはスプーンとハシを包んで出したり、

下に敷いてハシ置きがわりに使用されたりもする。

もちろん鍋から飛んできた飛沫をきれいにふいたりも出来る。

ヒュジ活躍の場は非常に広い。

 

 

食後にヒュジで口を拭う重要さを示すひとつの具体例がある。

八田氏が韓国にある某有名大学の学生食道で目にした驚愕の光景である。

 

そこの学生食堂は学生数が多いため、食事どきはあちこちに行列が出来る。

食券を買う行列、料理を受け取る行列、キムチのお代わりをする行列。行列だらけだ。

もちろん食べ終わって食器を片付けるときも行列が出来る。

食べ残しを捨て、食器一式を片付け、ハシやスプーンを所定の場所に分ける。

これら一連の作業を順序よく並んで行うのである。

 

圧巻はその後。

食器を下げた行列はそのまま1列に続き、次に水のみ場で水を飲む。または口をすすぐ。

続いて次の場所にあるヒュジで口を拭い、大きな鏡で拭き残しがないか確かめるのだ。

 

食器を片付け、水を飲み、ヒュジで口を拭うまでが一連の流れとなっている。

 

 

この学生食堂行列方式に当時留学生だった八田氏はいたく感動した。

勝手がわからないので、最初はドキドキしながらこの行列に参加してみた。

食器を片付け、水を飲み、ヒュジで口を拭って、鏡で確認をする。

そのすべてをきちんと終えて学生食堂を出ると、なんともすがすがしい気持ちになった。

 

そうか。遠足は家に帰るまでが遠足だが、

韓国料理は食べ終わってヒュジで口を拭うまでが韓国料理なのだ。

 

 

日本に帰ってくると食卓にヒュジがなくて困ることがけっこうある。

カレーやラーメンを食べた後にヒュジがないことに気付くと怒りさえ覚える。

日本の飲食店たちよ。

 

食卓にヒュジあれ!!

 

 

<おまけ>

一口にヒュジといっても色々あります。

いわゆる紙ナプキンのようなもの、箱ティッシュ、

壁から釣り下げられたトイレットペーパーなども全部ヒュジです。

店によってヒュジのスタイルも違います。

それを見るのもちょっとした楽しみだったりして……。

 

<お知らせ>

ヒュジの写真がホームページで見られます。

よかったらのぞいてみてください。

http://www.koparis.com/~hatta/

 

<八田氏の独り言>

社長の韓国出張に通訳兼ガイドとしてついて行きました。

宿泊は特1級ホテル、移動はタクシー、食事は超1流店です。

メルマガネタにしようか、裏コリアうめーや!!で書こうか……。

 

コリアうめーや!!第31号

2002年6月15日

発行人 八田 靖史

hachimax@hotmail.com

 

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