コリアうめーや!!メルマガバックナンバー
コリアうめーや!!第139号
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<ごあいさつ> 12月15日になりました。 いよいよこれが今年最後のメルマガです。 2006年も残すところあと半月。 月日が流れるのは速いとよく言いますが、 年末になると、いっそうそれを強く感じます。 仕事はたまるし、忘年会は多いし、 皆様もバタバタ忙しいことと思います。 また、急激に寒くなる時期でもありますしね。 ご健康にはくれぐれもご注意ください。 僕は風邪が2週間治らず苦労しました。 さて、今号のメルマガですが、 例年とは少し違った内容を用意しました。 いわば苦肉の策ではあるのですが、 今年1年、一生懸命やったことの証でもあります。 1年を振り返っての2006年総まとめ。 コリアうめーや!!第139号。 有終の美を目指して、スタートです。 |
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<2006年の韓国料理事情inJAPAN!!> 早いもので2006年ももう終わりだ。 今年配信するメルマガもこれが最後となる。 例年通りならば、1年間食べた料理を振り返って、 ベストテン形式で紹介するのが定番企画だ。 だが、今年はちょっと事情が違う。 ここ数年、韓国には年に何度かずつ行って来たが、 今年は2月に行ったきりで、しかもわずかに3泊4日。 年末に行く予定はあるが、それもこれからの話だ。 これではベストテンにならない。 せいぜいベストスリーくらいが関の山だろう。 そのくらいの料理しか食べていない。 もちろん日本では日々韓国料理を食べているし、 その中には小躍りしたくなるほど美味しいものもあった。 日本で食べた韓国料理でベストテンを作るのは充分に可能である。 可能であるのだが……。 それもちょっと違う気がする。 感動の大小に日本も韓国もないのだが、 今年はあまり行けなかったという悔いが邪魔をする。 本場で食べずして何がベストテンだ! という気持ちがきっとどこかにあるのだろう。 上手に説明できないが、自分なりの何かが引っかかっている。 今年は日本の韓国料理を探索しすぎてしまった。 このままではコリアン・フード・コラムニストの名も危うい。 コリアン・フード・コラムニストの後に補足として、 「イン・ジャパン」をつける必要が出てくるかもしれない。 するとネット上で使っているハンドルネームも、 「八田氏@K・F・C」から、「八田氏@K・F・C・I・J」に。 妙に長ったらしくて、鬱陶しいハンドルネームになる。 なったらどうなるか。 今度はおそらく次のような疑問が出る。 「あれ、八田君。K・F・Cってケンタッキーだよね」 「はい。ケンタッキー・フライド・チキンに引っ掛けました」 「そしたら、その後のI・Jはどうするの?」 「えーと……」 コリアン・フード・コラムニスト……インリン・オブ・ジョイトイで。 もう自分が情けないほどのどっちらけ。 こんな冗談を書くくらいなら死んだほうがマシである。 これを書きたいがためにわざわざ話を引っ張ったが、 書かなければよかったと今は本当に後悔している。 しかも今調べたらインリンは「Yinling」だった。 面白くない上に、間違っているというダメダメ加減。 目も当てられない前フリは忘れ、さっさと本題へと入ろう。 2006年をベストテン形式では語れないが、 今年日本で食べた韓国料理の総括ならいいだろう。 韓国に行けなかった負け惜しみで言う訳ではないが、 今年の日本は韓国料理が大いに盛り上がった年だ。 年頭から年末まで、何かしらの話題があり、 ある意味、日本における転換期だったのではと思う。 少なくとも、韓国料理の認知度はさらに高まった。 そんな2006年を振り返ってみる。 |
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2006年に韓国で食べた料理の数々。カルグクス(左上)、カルグクスの麺を使った冷麺(右上)、クァメギ(左下)、ピビンネンミョン(右下)。こうして見ると麺料理ばかり食べている。 |
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2006年の始まりはスンドゥブチゲだった。 スンドゥブチゲとは押し固めない豆腐で作ったチゲ。 豆腐の柔らかな食感と、滑らかな喉越しが魅力だ。 韓国ではごくごく普通に食べられている庶民の料理だが、 突如、日本で注目を集め始めたのには訳がある。 1月15日よりTBS系列で放映が始まった、 ドラマ『輪舞曲(ロンド)』にこの料理が登場。 主人公のチェ・ジウ(ユナ)とイ・ジョンヒョン(ユニ)姉妹が、 劇中でスンドゥブチゲの専門店『チャメ(姉妹)』を始めた。 それだけでも韓国料理的には大きなニュースだが、 それ以上に、ロケ地をそのまま店舗にするという試みが衝撃だった。 神奈川県の溝の口に作った『チャメ(姉妹)』のロケ用店舗が、 撮影中にもかかわらず、実際に営業を開始したのである。 ドラマの中で食べられている料理を実際に味わえる! 言うなれば『美味しんぼ』や『ミスター味っ子』の料理を、 実際に出してくれる飲食店が登場したようなものだ……。 ……という表現はあまり適切ではないか。 ともかくも2月12日のオープン日には大勢の人が詰めかけ、 店頭で整理券を配るほどの大盛況、大混乱となった。 これに端を発し、同系列の牛角、牛角食堂、土間土間、 あるいはコンビニの「am/pm」でもスンドゥブチゲを発売。 また『東京純豆腐』という別の専門店もオープンするなど、 短期間にスンドゥブチゲの名が大きくクローズアップされた。 現在は都内だけでも専門店が10店舗前後存在し、 またすでに大阪、名古屋などにも専門店がある。 今年いちばんのブレイク韓国料理と認定してよいだろう。 |
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日本にできた専門店のスンドゥブチゲ。右下は「チャメ(姉妹)」開店日の様子。大勢の人が詰めかけた。 |
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同じく今年注目を集めたものにマッコルリがある。 韓国式のどぶろくで、ほんのり甘く口当たりが柔らかい。 アルコール度数も5〜8度程度が普通と飲みやすいのが特徴だ。 韓国では民俗酒店という伝統様式の居酒屋でこの酒が飲め、 パジョン(韓国式のネギ焼き)などと食べると実に美味しい。 長く日本では焼肉店、韓国料理店で飲む酒だったが、 今年から、このマッコルリを専門に出すバーが登場した。 4月28日にオープンした「マッコリバーてじまぅる新宿店」。 7月25日にオープンした「どぶろくバーTORAJI」。 いずれも日本では画期的な試みの店舗である。 これまでマッコルリといえば、1店舗に1種類が当たり前だった。 日本酒や焼酎のように銘柄が多数あるにもかかわらず、 店では選択の自由がなく、マッコルリはただマッコルリだった。 それがここ数年、黒豆マッコルリ、おこげマッコルリなど、 材料に一工夫したものが、徐々に入ってきたのだ。 その新しいマッコルリが少しずつ浸透していく中で、 多数のマッコルリを揃えた専門店の登場は話題を集めた。 「マッコリバーてじまぅる新宿店」には25種類以上のマッコルリ、 「どぶろくバーTORAJI」には14種類のマッコルリがある。 これまで単一のものとしてとらえていたマッコルリは、 銘柄を選んで好みのものを飲む時代へと変わりつつある。 一般の酒販店でもマッコルリを扱う店が増えており、 またメディアへの登場も、ここしばらくかなり目立っている。 眞露や鏡月といった韓国焼酎に引き続いて、 マッコルリが広く根を生やす時代は近いのかもしれない。 |
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どぶろくバーの外観と、てじまぅる大久保店の内観(上)。新しいマッコルリもたくさん登場した。 |
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春から夏にかけては、ある宮中料理店が話題を集めた。 「高矢禮(ゴシレ)」という正式な店名よりも、 一般には「ヨン様レストラン」として有名かもしれない。 8月10日に東京の白金で正式にオープン。 出資しているのはヨン様が所属するIMXで、 ヨン様はプロデュースという立場から参加。 オープンの2週間前に行われた記者会見の場には、 久しぶりにヨン様が公に登場し、メディアの注目も集めた。 その直後、一部夕刊紙によれば4000件の予約が入ったとも。 ヨン様ファンにとっては垂涎の店が登場したことになり、 高価な値段設定にもかかわらず、多くの人が訪れた。 僕自身はヨン様よりも、本格的な宮中料理店であるということ、 そして料理の監修を韓福眞先生が行ったということに興味があった。 韓福眞先生は全州大学の教授であり、韓国食文化研究の第一人者。 かつて1度お会いして、いろいろ話を伺ったこともある。 いったいどれほど豪華な韓国料理が食べられるのか。 その意味でもぜひ行きたい店ではあったのだが、 いかんせん、値段が高くてちょっと足が伸びない。 ランチで3500、5000円はまだしも、 ディナーは1人1万円から5万円までのコースとなる。 しかも本当に宮中料理らしいものを食べるとなると、 2万円以上のコースを頼むほうがベターらしい。 どうせ食べるなら5万円のコースをとも思うが、 そうなると最低2人で10万円は必要である。 しかもそこからさらに、飲み物代なども加わってくる。 自腹では行けないので、爪を噛みながら機会を待っている。 |
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高矢禮オープンの記者会見場と、その周囲に集まった人々。 |
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秋から冬にかけての話題はドーナツとフライドチキンだ、 なぜそれが韓国料理なんだ! というような話だが、 実はこれも韓国料理の分野に半分かすっている。 12月15日、すなわち今日のことであるが、 東京の新宿で「Krispy Kreme Doughnuts」がオープン。 純然たるアメリカ系のドーナツチェーンなのだが、 すでに韓国でもオープンしており、韓国ファンにも人気が高い。 このメルマガでも第110号で1度取り上げた。 日本1号店がどうなるかはまだ見ていないのでわからないが、 このドーナツ店では、巨大な機械でドーナツを作る様子が見られる。 ベルトコンベアで運ばれつつ、ドーナツができていく様は実に壮観。 そして出来上がったドーナツもフワフワと柔らかく美味しいのだ。 今年の春頃から日本でオープンの話題が出ており、 多くのファンが首を長くして待っていた。 韓国系企業のロッテが出資していることもあり、 全面的ではないものの韓国料理の話題には違いない……。 ……とまで言ってしまうとこれも無理はあるか。 ともかくも今後しばらくの話題はドーナツである。 フライドチキンは韓国最大手のチェーンが日本進出を計画中。 名前を「BBQ」といい、全世界に1750店舗を展開している。 情報では秋オープンとの話だったが、延期になっているようだ。 電話で問い合わせもしてみたがオープン日は未定らしい。 正しくは今年というよりも来年の話題になるのだろう。 韓国ではフライドチキンの人気が高く、宅配などでも人気がある。 甘辛い唐辛子ソースをかけたヤンニョム(薬味ダレ)チキンなどもあり、 このあたりは、韓国料理そのものと言っても過言ではない。 コリアンタウンに行くとフライドチキンの専門店が必ずあり、 近隣に住む韓国人には欠かせない存在となっている。 韓国発のフライドチキンが日本でどれだけ定着していくか。 そのあたりも今後注目していきたいところである。 |
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Krispy Kreme Doughnuts(新村店)の外観(左)と、辛い味付けをしたヤンニョムチキン(右)。 |
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といったあたりが今年の目立った話題だろうか。 ただ、本当はこういった単発の目立つ話題ではなく、 各地域でじわじわと韓国料理店が増えているのも大きい。 特にコリアンタウンでもないような普通の駅前などに、 ポツンと韓国家庭料理店がオープンしているのをよく見かける。 ひとつの町に寿司店があり、ラーメン店があるように、 ごく普通に韓国料理店も存在するのが当たり前になってきた。 「今夜は何を食べようか?」 という選択肢に、いつの間にか韓国料理が加わっている。 それが本当に大きな意味での変化なのだろう。 2006年は日本で韓国料理が盛り上がった年。 ただしそれは孤高の山ではなく、山脈の中のひとつだ。 去年も盛り上がりはあったし、きっと来年もあることだろう。 少しずつではあるが確実に、韓国料理は身近になっている。 それをより多くの人に知ってもらうために。 来年も頑張ってメルマガを書いていきたい。 |
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<お知らせ> 2006年の韓国料理写真がホームページで見られます。 よかったらのぞいてみてください。 |
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<お知らせ2> 『魅力探求!韓国料理』が好評発売中です。 書店では平積みも多く、かなり目立っております。 書店で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。 料理の写真はオールカラー。美味しそうな本になりました。 出版社は小学館。価格は1575円(税込)です。 本の表紙写真や、詳細についてはこちらをご参考ください。 韓食日記 11月30日『魅力探求!韓国料理』発売! http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-310.html アマゾンなどでも好評予約受付中です。 |
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<八田氏の独り言> 12月14日に黄慧性先生が亡くなられました。 朝鮮時代の宮中料理を現代に継承し広く伝えた方です。 心よりご冥福をお祈り致します。 |
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コリアうめーや!!第139号 2006年12月15日 発行人 八田 靖史 hachimax@hotmail.com |
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