コリアうめーや!!メルマガバックナンバー

コリアうめーや!!第135号

 

 

<ごあいさつ>

10月15日になりました。

少しずつ気温が下がってきているようです。

空を見るとよく晴れているのに肌寒い。

そんな日がちらほらと続いている気がします。

暑くもなく、寒くもなくちょうどいい季節ですけどね。

そんないい季節の中、ちょっと悲しい出来事がありました。

自宅で使っていたメインのコンピュータが、

トラブルによって使用できなくなっております。

このメルマガは古いノートパソコンを引っ張り出し、

何度もフリーズしながらコツコツと書きました。

なんとか配信はできる運びとなりましたが、

ホームページの更新はちょっと難しそうです。

しばらくご迷惑をおかけするかと思いますが、

最大限復旧を急ぎますので、少々お待ちください。

今回のテーマは日韓をまたぐ素朴な疑問の研究。

あちこちの企業に問い合わせをしながら、

長年の積った疑問を解決してみました。

コリアうめーや!!第135号。

翼をもがれながらのスタートです。

 

<韓国定番商品の日本版を徹底チェック!!>

韓国で定番とされる人気商品がある。

 

ラーメンなら農心(ノンシム)の辛ラーメン。

焼酎なら眞露(ジンロ)のチャミスル。

薬酒なら麹醇堂(ククスンダン)の百歳酒。

 

いずれも頭に「超」のつくメジャー商品だ。

これらは日本にも輸入され人気を集めている。

 

だが、これらの商品を日本で味わう度にふと思う。

 

「これ、本当に韓国と同じ味なのかな?」

 

同じ会社の、同じ銘柄、同じ商品であっても、

日本人の舌に合わせ、微妙に味を変えている可能性はある。

特に辛ラーメンなどはいかにも韓国らしい激辛味。

日本版で辛さを加減したりはしないのだろうか。

 

長い間、そんな疑問を抱えつつ味わってきた。

定番商品なので慣れ親しんだ味のものばかりではあるが、

そのたびに小さなモヤモヤを感じるのはもうたくさん。

 

そろそろこの疑問に終止符を打ってみたいと思う。

韓国定番商品の日本版を徹底チェックだ。

 

対象商品は上にあげた3種類。

 

いずれの会社も日本に支社を構え、

日本でのマーケティングに力を入れている。

 

両国商品を実際に比較しながら味わうとともに、

日本支社にも電話をかけて詳細を尋ねてみた。

以下はそのまとめと報告である。

 

 

日本版チャミスル(左)と日本版辛ラーメン。いずれもラベル、パッケージにカタカナが記載されている。

 

まずはラーメンの定番、農心の辛ラーメンから。

 

実は日本版辛ラーメンに関する調査はこれが2度目。

過去にも1度農心に電話をかけて聞いたことがあるのだ。

おそらくこうした問い合わせはよくあるのだろう。

予想はしていたが、返ってきた答えはほぼ同じだった。

 

だが、内容としてはけっこう意外である。

農心による首尾一貫した答えは以下の通り。

 

 

「日韓で味が違う訳ではなく韓国内の商品でも微妙に違う」

 

 

どうやら材料となる唐辛子などの品質によって、

辛かったりマイルドだったり差が出てくるとのこと。

日本向けの商品だからと辛さを抑えることはなく、

辛さ控えめに感じるとしたら、それは誤差の範囲内だそうだ。

 

実際に日韓双方の商品を同時に作って食べてみたが、

確かに違いがあるような気もするが、ないような気もする。

韓国版のほうが微妙に油分が多いようにも感じたが、

それも誤差だと言われれば納得のゆくレベルだ。

 

ちなみに麺だけは韓国版のほうが長いとの話がある。

前回電話をかけたときに応対してくれた方が、

 

「韓国では麺を割り入れる習慣があるんですよ」

 

と語っていた。

 

割って短くなることを前提に作っているため、

結果として日本版よりは少し長めということになる。

 

ただし、これは今回の電話では答えてもらえなかった。

 

詳しい担当者がいないとのことだったため、

ならば自分で調べればいいや、と思ったのだが……これが失敗。

 

実際に茹でた麺を比較してみたが、

特に日韓で顕著な違いが出ることはなかった。

 

しかも調べているうちに麺がどんどんのびていく。

 

正確な結果を導き出せそうになかったのでこれは保留。

いずれまた農心の詳しい担当者に問い合わせてみたい。

 

 

 

上4点の写真はすべて左が日本版辛ラーメン、右が韓国版辛ラーメン。見た目からはまったく区別ができない。いちばん下の写真のみ上が日本版、下が韓国版。麺の長さに顕著な違いは確認できなかった。

 

続いて眞露のチャミスルである。

 

韓国では人気ナンバーワンという銘柄で、

特にソウルおよび近郊では脅威的な市場占有率を誇る。

 

2番手の斗山が新商品を出して追い上げているが、

眞露もまたさらなる新商品を出して再反撃に出ている。

韓国での焼酎戦争は激化、過熱の一途でこれも面白い。

 

ちなみに日本版チャミスルの発売は2003年。

 

人気俳優のチャン・ドンゴンがCMをしていたので、

日本での認知度も比較的高い焼酎だろう。

 

ただ、韓国版と比べるとボトルデザインも異なり、

サイズも韓国の360ミリに対してほぼ倍の700ミリ。

飲んでみても味の違いはかなりはっきりしている。

 

眞露の公式サイトを確認してみても、

そこで日韓チャミスルの比較特集をしていた。

 

 

眞露公式ページ 日韓チャミスル徹底比較

http://www.jinro.co.jp/goods/chamisul/repo_hikaku.html

 

 

辛ラーメンとは違い、こちらは別物が前提のようだ。

念の為、電話でも問い合わせてみたが、

 

「日本料理にも合うような味にしてあります」

 

とのこと。

具体的には甘さを抑えたさっぱり味にしているらしい。

 

また韓国ではストレートで飲むのが普通だが、

日本においてはロック、水割り向けで飲む人が多い。

それも考慮に入れて味わいを変えているようだ。

 

アルコール度数も韓国ではどんどん下がる傾向にあり、

現在は20.1度と19.8度の2種類が出ている。

対して、日本版は22度で発売されたまま据え置きだ。

 

北海道限定で20度のチャミスルも出ているようだが、

電話で聞いた限りでは、下げる予定はないとのことだった。

 

以上から別物の商品と考えてよさそうだ。

 

 

左の写真左側が従来のチャミスル(20.1度)。右側が新しく発売されたチャミスルフレッシュ(19.8度)。右の写真はチャミスル発売前に主流だった眞露。アルコール度数は25度。

 

そして最後が百歳酒である。

 

こちらも韓国では非常に有名な酒なのだが、

日本での一般的な知名度は他の2品に比べてまだ低いだろう。

 

米から作った醸造酒に漢方薬を添加しているのが特徴で、

健康と長寿をセールス文句にした薬酒の一種である。

 

焼酎に比べるとアルコール度数が14度と低く、

また甘味があって口当たりがよいのが受けている。

韓国ではこの百歳酒と普通の焼酎をブレンドし、

オリジナルカクテル「五十歳酒」として飲んだりもしている。

 

日本でもコリアンタウンなどでよく飲まれているのだが、

以前より韓国のものと味が違うとの指摘があった。

この企画を思いついた発端の商品でもあり、

いちばん気合を入れて調べ始めたのだが……。

 

調査を開始していきなり問題が発覚!

 

なんとどこにも韓国版の百歳酒が売られていないのだ。

 

コリアンタウンのスーパーを何軒か回ってみたが、

辛ラーメン、チャミスルの韓国版はあっても百歳酒はない。

確か以前は韓国語ラベルの商品があったはずだが、

いつの間にか日本版だけの販売に切り替わっていた。

 

「むむ、これでは飲み比べができないではないか」

 

ということで味の比較は頓挫しいったん放棄。

日韓の公式サイトから基本情報を比較してみた。

 

すると、いきなり面白いことがわかった。

 

韓国版と日本版では入っている漢方薬がだいぶ違う。

韓国版に使用されている漢方薬は以下の12種類。

 

高麗人参、甘草、枸杞子、枸杞の葉、山茱萸、

五味子、白何首烏、白茯苓、黄耆、肉桂、乾姜、鬱金

 

対して日本版に使用されている漢方薬は10種類なのである。

 

高麗人参、甘草、枸杞子、枸杞の葉、山茱萸、

五加皮、山査子、接骨木、忍冬、酸棗仁

 

日韓で共通して使用されているのは上列の5種類のみ。

残りの漢方薬はそれぞれ別のものが添加されている。

いったいどういうことなのか、これも電話で尋ねてみた。

 

すると返ってきた答えは非常に単純明快だった。

 

 

「薬事法により使えない漢方薬があるため」

 

 

このあたりは国によって規制が異なっているため、

韓国では大丈夫なものも、日本ではダメだったりする。

逆に日本版の百歳酒に使っている漢方薬が、

韓国に行くと使えないものだったりもするそうだ。

 

そのため日本版では規制に引っかかるものを除き、

味や効能などを考えて、別の漢方薬を加えたとのことだ。

 

日本で韓国版製品が売られていないのもこれが理由である。

 

また、韓国版のほうが12種類と数が多いのは、

1年前に韓国版だけをリニューアルしたため。

 

もともとは10種類で、新たに2種類を加えたとのこと。

 

その際にアルコール度数も1度上げたため、

日本版の13度に対し、14度と違いが生じている。

 

チャミスルのように完全な別物ではないものの、

やはりまったく同じものということでもないようだ。

 

ただ、担当の方の話によれば、

 

「本質的な部分においては同じ」

 

であるとのこと。

 

百歳酒いちばんの売りは原料に蒸し米を使わず、

生米を粉状にして発酵させる造り方にあるらしい。

これによって体内でのアルコール分解酵素の働きが促進され、

結果として2日酔いになりにくいという長所がある。

 

百歳酒の持つ健康面に配慮した特徴は変わらない。

法規制によって日韓で添加漢方薬に違いはあるものの、

基本的には同じものである、との立場のようだ。

 

 

左の写真は現在販売されている百歳酒。右の写真は2004年に撮影した旧ラベルの百歳酒(日本で購入)。この頃はまだ韓国からの輸入品だったと思うのだが……。麹醇堂によれば2、3年前から日本製品にほぼ切り替わっているとのこと。時代的にはボーダーラインか。

 

ということで3者3様の結果が出た。

 

辛ラーメンは同じもので違いがあるとすれば誤差。

チャミスルは味なども含めて基本的に別物。

百歳酒は違いはありつつも本質的には同じもの。

 

いずれも韓国での人気商品ではあるが、

日本版の姿勢においてはそれぞれというのが面白い。

 

おそらく今後、韓国商品の日本進出はさらに増えてゆくだろう。

 

それらの商品に日本版ならではの違いはあるのか。

仮に違いがあったとして、それはどのような部分なのか。

そしてどんな事情によって違いが生まれたのか。

 

そんな裏幕も一緒に楽しんでみるのも悪くない。

単純な味の違いとはまた違う……。

 

意外なドラマが見られるかもしれない。

 

残った辛ラーメンはプデチゲにしてみた。

 

<おまけ>

保留としていた麺の長さですが、農心ジャパンに再度問い合わせて確認してみました。最初、電話の応対に出てくれた女性は以前に調べた通り「韓国では麺を煮る際に割って入れるため韓国版のほうが少し短い」とのことでしたが、具体的に長さを尋ねると担当が別の男性にかわり「日韓で麺の長さに違いはない」と180度答えが変わってしまいました。その男性いわく「日韓で違うのは法的な認可の関係から使用される添加物の違いとパッケージだけ」とのことです。どちらの回答でもかまわないのですが、担当者によって言うことが違うのは論外。どちらの言うことを信じてよいのかわからないので、これまた灰色決着となってしまいました。真実をご存知の方いらしたら、ぜひ情報をください。

 

<お知らせ>

日韓商品比較の写真をホームページにアップする予定ですが、

PCトラブルのためホームページの更新が遅れます。

最大限急ぐつもりですが、現時点で復旧のメドは立っていません。

ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございません。

http://www.koparis.com/~hatta/

 

<八田氏の独り言>

いずれの会社も丁寧に答えて頂きました。

お忙しい中、ご協力頂きありがとうございます。

 

コリアうめーや!!第135号

2006年10月15日

発行人 八田 靖史

hachimax@hotmail.com

 

 

 

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